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最近読んだ本、相対性理論と量子論について佐藤勝彦さんの本 [読書あれこれ]

学生時代、相対性理論、そして特に量子論についてはホットな話題であり、本屋の店頭にもさまざまな本が並んでいた。湯川さんのノーベル賞もあり日本人には身近なテーマであったのかもしれない。
しかし、当時は読んでも理解できない、何となく分かった気がするが、信じられないというのが当時の感想だった。ゲーデルの不完全性定理やハイゼンベルグの不確定性理論もあり、やっぱり何かがおかしいのではとも思っていた時代がある。その後に就職したこともあり、この問題への関心は薄れていた。
しかし、20世紀はこの2つの理論の時代であったと思う。IT技術の発展、宇宙論の展開とあらゆる分野でこの2つの理論が大きな役割を果たしてきたことは今や否定できない。よく分からなかった理論の結果である方程式が現実の世界を変えてきたわけだ。
定年になって、このまま分からずじまいも悔しいので、また本を読み出す。ファインマンの大昔買った本。アインシュタインの論文、でも数字と方程式の羅列では、昔と同じく、でも理解できない。何となく納得いかない。そんな中で佐藤勝彦さんの本を見つけて読んでみた。数式ではなく結果と解釈を中心に分かりやすい。何となく以前より分かったような気になる。でも、何か納得できない。我々の世界とは別の世界があり、どうやら我々の世界は隅っこにある小さな世界のようだ。結局は全ての始まりは分からない。
しかし、140億年以上の宇宙のこれまでの歴史は人間にきわめて都合よく展開している。奇跡とも思える。これには理由があるのだろうか?

「量子論」を楽しむ本―ミクロの世界から宇宙まで最先端物理学が図解でわかる! (PHP文庫)「相対性理論」を楽しむ本―よくわかるアインシュタインの不思議な世界 (PHP文庫)




理論物理学の世界では日本にも何人かノーベル賞受賞者がいる。その中でも忘れられない人は湯川秀樹さんだろう。
戦後まもなくのころ敗戦で自信をなくし劣等感に苛まれた日本人には大事件であった。最近のノーベル賞ニュースより大きなインパクトがあり、精神的な意味では戦後の大きな転機であったと思う。
その湯川さんの自伝『旅人』。数ある世界の自伝の中でも、日本に生まれた自分にとってもっとも印象に残っている本。
今はほとんど消えてしまったかつての日本の家族の生活があり、静謐な筆致でつづられている。ほんの一昔前のことなのに、なんともなつかしい。


旅人―ある物理学者の回想 (角川文庫ソフィア)


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